ヱヴァQ「桜流し」の本当の意味は

エヴァ延期が正式に発表され、YouTubeには新劇場版が全て無料公開された。

 

私は以前から何度も見ていたのだが、改めて見返してみるとED歌詞もなかやか意味深だということに気づいた。

 

そのため、新たな切り口として、歌詞からシンエヴァの展開を予想してみたいと思う次第である。

 

まず、歌が誰からの視点なのかを考える。

 

序と破のEDの"beautiful world"の一人称は僕であり、二人称は君である。

 

対して、「桜流し」は、一人称は私で、二人称はあなただ。

 

つまり、この二つはそれぞれ別視点で描かれいると考えられる。おそらく前者はシンジ、後者はアスカである。

 

レイやミサトなども候補にはあがったが、アスカだと仮定すると都合が良く解釈できる。

 

次に、歌詞を順に追っていく。

 

開いたばかりの花が散るのを「今年も早いね」と残念そうに見ていたあなたはとてもきれいだった

開いたばかりの花とは心を開いたレイのことだ。

「破」のレイがせっかく心を開いたのに、「今年(ループ上の今回世界)」に於いてもまた居なくなってしまった。

「あなた」はそれを残念に思っているシンジのことだろう。

 

もし今の私を見れたならどう思うでしょうあなた無しで生きてる私を

「あなた無しめ生きてる今の私」はQでのシンジを奪還するまでの、シンジ無しのアスカということだろう。

Everybody finds love. In the end.

直訳で、「結局、みんな愛を見つける」という意味だ。

ここは歌の中でも特に重要であって、ここの考察は後述する。

 

あなたが守った街のどこかで今日も響く健やかな産声をかけたならきっと喜ぶでしょう

私たちの続きの足音

「あなたが守った街よ」というミサトのセリフがある様に、シンジを讃える言葉だろう。

「続きの足音」とはQの最後の予告での、「たどり着いた場所が彼に希望を教える」と言った通り、アスカとシンジが共に歩む未来ということだ。

Everybody finds love. In the end.

前述の通り

 

もう二度と会えないなんて信じられない

まだ何も伝えてない

まだ何も伝えてない

「何も伝えてない」とはシンジに対して何も伝えてないということだろう。

「破」で、ミサトには「誰かと話すのもいいものね」と言っていたが、シンジには伝えていない。

 

開いたばかりの花が散るのを

見ていた木立の遺る瀬無きかな

そもそも、木立とは群がっている木のことだ。

では、「花が散るのを」見ていた人たちとは誰だろうか。

前述の通りここの「散る花」がレイだと仮定しても、レイを失ってやるせなくなっているのはシンジだけである。

ここでの「散る花」をシンジだとすると、木立とは、シンジを見てやるせなくなっている人たち、

つまり、ヴィレである。

そして下に続く

 

どんなに怖くたって目を逸らさないよ

すべての終わりに愛があるから

「全ての終わりに愛があるから」は"Everybody finds love. In the end."と同じことを言っているように見えるが、微妙にニュアンスが違う。

後者の方は主語はEverybody、つまり万人ということ。

 それに対して、前者の本当は「私」である。

なぜなら、ここは理由の副詞節であり、主節は「どんなに怖くなって目を逸らさないよ」であるから、そこに「私」という主語が省略されているためである。

 つまり、歌の最後では、「全ての終わりに愛がある」という不変の心理を前提としていて、「私」は目を逸らさない、要するに、アスカの未来への強い意志を表している。

 

あと、ここの「怖い」ものとはなにか。

アスカ目線で一番怖いのは過去の彼女から考えるに、認められないことだ。

あの状況でヴィレに対し、シンジを助けてくれ、などと言ったら非難されるのは必至だろう。

つまり、シンジを助ける=ヴィレを裏切る=信用ゼロ

ということでシンジを助けようとするとアスカの最も恐れる状況になるのではないか。

 

 

また、話は変わるが、シンエヴァの冒頭シーンや、特報を見る限り、アスカとシンジはどうやら、ヴィレの面々と同じところに居る描写がない。

 

 

 

つまり、私の予想するシン・エヴァは、

 

ヴィレの人たちはシンジに対して呆れ、攻撃的になっているが、アスカは目を逸らさずに、シンジを守る。そのため、ヴァレとは手を切る。

 

というシナリオだ。

 

 

 

ここからは、なんの根拠もない私の妄想だがQの予告では先にも述べたが、「たどり着い場所が彼に希望を教える」と言っていたように、カヲルが復活する。

 

カヲルはシンジに元の世界に戻す方法を教える。(Qでは槍のミスにより失敗した)

その方法とはシンジが自らトリガーとなり、旧劇のように補完を遂行すること。

 

 

シンジとしてはQ同様、元の世界、すなわち新劇場版の世界に戻ることを願っているため、補完計画を発動させようとする。

 

そこにアスカ、レイ、カヲルも同調。四人は補完計画を進めるゲンドウ、冬月と合流し、それを防ごうとするヴィレと対立し、再びネルフvsヴィレの構図になる。

 

サブタイトルの「さらば、全てのエヴァンゲリオン」とある通りに、全て終わらせる形で、ハッピーエンド的な補完が遂行される。

 

どうだろうか。

当たる確信は全くないが、ありうる展開だと思う。

 

以上